蔡英文総統が会長を務める社団法人の中華文化総会は2019年に「来去総統府住一晩(=総統府に一泊しよう)」と題し、抽選で選んだ世界10組の外国人旅客を総統府に招待するイベントを開催した。新型コロナウイルスの影響で2回目の開催が延期されていたが、総統府秘書長の林佳龍氏や中華文化総会の鄭麗君副会長などが21日、今年度の募集要項を発表した。6月30日まで全世界から参加者を募る。
2019年の開催では、募集開始からわずか19日間で、世界33カ国から167組がエントリーした。当選した10組の外国人旅客が成果として公開した動画や、イベント自体のプロモーション動画などは再生回数3,000万回を突破している。
募集要項は以下のとおり。
【応募条件】
■満20歳以上、中華民国国籍を保有していない。(二重国籍者は申込資格を有しない)
■自分が運営するSNSアカウントのリンクを提出し、主催機関が選考の参考としてそのフォロワー総数や再生回数などを確認できるようにする。
■最大2人1組での申し込みが可能
■申し込みの際は、有効期限内の合法的なパスポート番号を記入する。一つのパスポート番号につき、1回しか申し込むことが出来ない。すでに申し込んでいる個人・団体が重複して申し込むことはできない。
■主催機関から正式な採用通知を受け取った場合、総統府に宿泊する日から数えて1営業日以内に、台湾の印象、あるいは総統府及びその周辺エリアを散策した感想などを文章にまとめてSNSでシェアしなければならない。表現方法は限定しないが、使用した写真、文章、動画などのファイルは主催機関に提出し、主催機関がその後使用できるようにすること。前述のシェアした文章や写真などについて、使用、編集、転載する権利を無条件且つ無償で主催機関に授与することに同意する。
■採用者は総統府での宿泊を終えてから15日以内に、完全な動画を自身のSNSで公開しなければならない。動画の長さは制限しないが、主催機関が指定する以下の内容を含むこと。また、そのリンクを主催機関に提供すること。主催機関が指定する内容は以下のとおり。
1.台湾の特色ある物事、スポットのシェア
2.総統府に一泊したこと
3. 台湾観光を推す理由
4. 自分が最も興味のある旅行のテーマ
備考:申し込みの際、以下の中から興味のあるものを3つ選ぶ。主催機関はそのうち1つの参観を手配する。主催機関が手配した場所は「必ず」動画の中に登場させなければならない。
※鉄道の旅_鳴日号
※航空宇宙テクノロジー_国家太空中心(=台湾国家宇宙センター)
百年の歴史ある建築物_台中市役所
※世界チャンピョンのウイスキー_OMAR観光工場
文化の伝承_茶山部落での狩人体験
特色あるグルメを探す_台南のミシュランガイド掲載レストラン
ロハスな客家集落_高雄での大根と水蓮の収穫/客家の擂茶
文化財の再利用_勝利星村の将軍之屋
自転車の旅_花蓮の東海岸X田舎でサイクリング
※戦地の芸術_馬祖国際芸術島
「※」マークを付したテーマは主催機関が訪問の手配に協力する
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中華文化総会の黄竫蕙副秘書長によると、申し込みフォームでは「なぜ台湾が好きなのか」、「台湾に何があなたを魅了するのか」などの質問に中国語または英語で答える必要があるほか、自己紹介の短い動画を作成して提出しなければならない。
「総統府に一泊しよう」キャンペーンは公式サイトで6月30日まで申し込みを受け付けている。当選者10組については8月に発表する。総統府での宿泊は2023年9月から2023年12月までに行うこととする。